若者による若者のための観劇レビュー

24歳が、24歳なりの視点で、同年代の若者に舞台の素晴らしさを、鑑賞した舞台のレビューを通して伝えていきたいブログです

『薔薇と白鳥』を観劇した感想(ネタバレあり)

第30回目のレビューは『薔薇と白鳥』です。

 

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本作品はHey!Say!JUMPの八乙女光・髙木雄也のダブル主演ということで注目されています。

 

世界で最も有名な劇作家シェイクスピアと、もうひとりの天才イギリス劇作家クリストファー・マーロウの奇妙な出会いや友情、それぞれの葛藤を描いた作品です。

 

彼らの出会いがそれぞれの人生を大きく動かし、そして、国家をも揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれることとなるのです。

 

本作品は、マーロウとシェイクスピアの辿る運命を当時の史実と実際の演劇エピソードを織り交ぜて描き出した作品です。

 

 

田舎の出身でのちに天才演劇作家となる青年、ウィリアム・シェイクスピアを髙木雄也さん、同年代の劇作家として活躍していた青年クリストファー・マーロウを八乙女光さんが演じております。

 

 

同年代の二人の天才劇作家

 

 

史実では、マーロウとシェイクスピアにはこの舞台のような関係性はなかったそうです。しかし、脚本を書かれたG2さんの手によって、二人のライバルとしての関係・友情という新しい2人の物語を描き出されました。

 

マーロウとシェイクスピアは同い年の劇作家。しかし生い立ちも性格も全く異なります。そんな二人がひょんなことから出会い、奇妙な友情が芽生え始めます。

 

 

自己中心的で怒りっぽく、面白そうなことは後先考えずやってしまうような好奇心を持っているマーロウは、八乙女光さんが演じております。

 

いつも問題ばかり起こし周囲の人を困らせる、そんな破天荒なキャラクターですが、八乙女さんが全身全霊で演じておりました。

 

 

 

一方で、田舎の出身で大学にも出てない無学の青年だが、何でもするりとこなして周囲の人に愛され、のちに天才劇作家となったシェイクスピアを演じたのは髙木雄也さん。

 

マーロウとは違い、受けの芝居が多いキャラクターですが、ちょっとした表情や仕草も丁寧に演じており、シェイクスピアの心の奥にある執念のような、しっかりとした芯を感じさせつつ、繊細に演じられており、非常に上手でした。

 

 

 

マーロウとシェイクスピアの運命

 

 

 

ある事件をきっかけに一度は離れ離れとなった二人ですが、数年後、また再会します。

 

 

そしてそこから二人の運命が複雑に絡み合っていくのです。

 

作品の終盤、マーロウとシェイクスピアが己の運命と向きあい、互いに気持ちをぶつけ合うシーンがあります。

 

 

彼らが求める未来は同じなのに、しなければならないことが全く違う。

 

 

お互いの気持ちを相手にどんな言葉で伝えたらよいのか・・・。

 

シェイクスピアの任務、そして、マーロウの思惑。

 

 

お互いがライバルであり友人である二人の青年は心の叫びを言葉にし、魂と魂でぶつかりあう。

 

 

彼らの涙と汗がその熱量を物語っていました。観ていて苦しく、心打たれるシーンでした。

 

ふたりの圧巻の演技に、息を飲むほどの緊張感が会場中を包みました。そこには八乙女光高木雄也ではなく、己の葛藤と向き合おとする二人の若き劇作家がいました。

 

 

 

 

そして、注目すべきはもう一つ!

 

武田真治さん、佐藤B作さん、町田マリーさんら二人を取り巻く周りのキャストの方々がとにかく素晴らしいです!!!

 

周りの方々の演技の安定感があってこそ、主演である早乙女さん・髙木さん2人の荒削りな、若くてパワーみなぎる演技がより一層輝いていた、と私は感じました。

 

 

八乙女さん髙木さんの演技を観劇したのは初めてですが、難しく、かつ膨大なセリフ量である戯曲をしっかりと演じられていて素晴らしかったです。

非常に見応えのある作品でした!

 

 

 

【公演情報】

 

 

『薔薇と白鳥』

 

脚本、演出:G2

 

出演者:八乙女光、髙木雄也、武田真治町田マリー、本折最強さとし、有川マコト、林田一高、鹿野真央、佐藤B作

 

東京公演:2018年5月27日(日)~6月24日(日)  東京グローブ座

大阪公演:2018年6月29日(金)~7月1日(日) 森ノ宮ピロティホール

 

観劇日:2018年6月17日(土)18:00公演