若者による若者のための観劇レビュー

23歳が、23歳なりの視点で、同年代の若者に舞台の素晴らしさを、鑑賞した舞台のレビューを通して伝えていきたいブログです

「ゴーゴーボーイズゴーゴーヘブン」を観劇した感想(ネタバレあり)

第2回目レビューは

阿部サダヲ岡田将生ダブル主演の「ゴーゴーボイーイズゴーゴーヘブン」です!

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観劇してもう1か月ほど経っておりますが、書かせていただきます。

 

まず、劇場に入り、舞台セットを見て驚きました。舞台上に石が詰めてあったんです。

センターに舞台があり、その周りを白い石が囲うようにして詰めてありました。

様々な舞台を観てきていますが、石が詰めてあるセットは初めてで、その演出をどのように生かしていくのか、始まる前からわくわくしました。

 

この物語は、人身売買・戦争という重たいテーマでした、しかし、大きな柱としてのテーマは愛だったと感じます。

 

阿部サダヲ演じる"永野"は日本で活躍する脚本作家。阿部サダヲさんが演じるには非常に「普通」な役です。奥さんもいる、何の変哲もない普通の男性でした。

 

岡田将生は人身売買で売り飛ばされた美少年"トーイ"と、寺島しのぶ演じる永野の妻"ミツコ"、の不倫相手であるテレビディレクター"オカザキ"の2役を演じていました。

まさに正反対のキャラクターで、演じ分ける演技力にとても驚きました。

 

永野とトーイは運命的に出会い、そして、互いを求め、支え合い、共に行動していきます。ふたりのキスシーンもあり・・・。まさにBLです。萌えました(笑)

 

重たいテーマの舞台ではありましたが、阿部サダヲ皆川猿時、をはじめとする、そうそうたる個性派俳優が集結していましたから、コメディ要素も非常に多くちりばめられていました。大人計画に所属している俳優さんたちが沢山出演されていたので、その時点で面白いんです。

 

しかし、コメディ要素が多いからといって、物語がハッピーエンドに進んでいくとは限りません。

 

各地で紛争が起こり、いつ死んでもおかしくない状態。永野とトーイが拉致、監禁されるなど、ハラハラさせられるシーンも多く結末がどうなるのか全く想像つきませんでした。

 

 この舞台の作、演出は松尾スズキさんが手掛けています。私は松尾さんの作品がとても好きで、物語のなかに狂気性が見え隠れするのです。

 

トーイは人間の皮で出来たイスに心奪われ、『自分もイスになりたい』、という強い夢を抱きます。

そして永野はそんな彼に手を貸すのです。

人間の皮のイスってワードだけで私は寒気がしましたが、そんな夢に手を貸した永野にはトーイに対する底知れない強い愛情があったのだと感じます。

 

ぞわっとするような狂気性が見え隠れするので、『この舞台って笑っていいのかな?』と自問自答してしまったのですが、でも面白いのです。きちんと笑いの要素もきっちり詰め込まれており、客席の笑い声が絶えないシーンも沢山ありました。

 

また非常に興味深かったのが、音楽です。

 物語の舞台は紛争が多発している中東アジアにも関わらず、三味線や尺八などのいわゆる日本の歌舞伎音楽である"長唄"が随所で演奏されました。

物語の舞台とミスマッチなのではないかと一瞬思いますが、非常に歌舞伎音楽のテンポ感とストーリーのテンポ感が良く、舞台上の独特な空間を作り出すひとつの手法だと感じました。

 

そしてもう一点、音楽と同様に驚いた演出がプロジェクションマッピングを用いた演出です。

場面転換の間など、舞台上の壁面にプロジェクションマッピングで場面の説明等を映し出し、文字として客席に見せる、という演出がなされておりました。

プロジェクションマッピングは近年の舞台でよく使用される演出です。視覚的にも面白いですし、ストーリー展開も早く、今どきの舞台って感じがします(笑)

 

 

ぜひ、松尾スズキさんが手がける舞台へ足を運んでみてください。

来年には長澤まさみさんが出演する『キャバレー』というミュージカルが公演されます。

絶対おすすめです!!!

 

【公演情報】

『ゴーゴーボーイズゴーゴーヘブン』

 

出演:阿部サダヲ 岡田将生 皆川猿時 池津祥子 宍戸美和公 村杉蝉之介

   顔田顔彦 近藤公園 平岩紙 岩井秀人 阿部翔平 井上尚 掛札拓郎 

   高樹京士郎 中智紀 古泉葵 伊藤ヨタロウ 松尾スズキ 吹越満 寺島しのぶ

 

公演日程: 東京公演:2016年7月7日(木)~7月31日(日)Bunkamuraシアターコクーン

      大阪公演:2016年8月4日(木)~8月13日(土)森ノ宮ピロティホール

 

観賞日:2016年7月23日(土)19:00公演