若者による若者のための観劇レビュー

23歳が、23歳なりの視点で、同年代の若者に舞台の素晴らしさを、鑑賞した舞台のレビューを通して伝えていきたいブログです

「デストラップ」を観劇した感想(ネタバレあり)

第17回目のレビューは、サスペンス×コメディー「デストラップ」です。

 

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本作品は、ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズや実写版「銀魂」を手掛けた福田雄一監督が脚本・演出をされていることで注目されています。

 

 

サスペンス色が強い戯曲に、福田さんがどのような"笑い"の要素を入れ込んでくるのか、かなり注目しておりました。

 

 

主人公、売れない劇作家シドニー・ブルーフ(片岡愛之助)のもとに届いた一冊の脚本「デストラップ」。これはシドニーの教え子クリスフォード・アンダーソン(橋本良亮)の処女作で、シドニーに添削を求め、送ってきたものだった。

この作品の質の高さにシドニーはクリスフォードを殺害し、作品を奪う計画を立てる。しかし、事態は思わぬ方向へ・・・!

 

 

裏切りに次ぐ裏切り。どんでん返しが何度も起こり、予測不可能な展開へ。

 

 

舞台転換が一回もない、ワンシチュエーションの密室劇。

そこで濃密な会話劇が繰り広げられます。

 

 

そして第1幕の終わりで衝撃のシーンが。「え、うしょでしょ!?」「どういうこと!?」

頭の上にクエスチョンマークが出たまま第2幕に入ります。

そして、クリスチャードが作り上げた「デストラップ」を観劇しているのか、それとも彼らの生き様を観ているのか、ストーリーが進むにつれて混乱してくるのです。

「デストラップ」がこの作品ではふたつのものを表わしているというように思いました。

 

サスペンス要素が強いですが、随所で福田流の笑いが入ります。

その"笑い"の部分を大いに担っているのが、佐藤仁美さんと坂田聡さんです。

 

ふたりともアドリブの量がすごい!!自由度が高すぎます(笑)

福田さんが演出されているので、いつ笑いが来るか!とわくわくしていたので、彼らがステージ上でぶっ飛ばしているとき、観客も大いに笑いまくっていました。

坂田さんは弁護士役としてシドニーの家に来るのですが、来た瞬間から面白い。橋本くん(クリスフォード)がボケ倒すんです。涼しい顔でボケまくる、そのギャップがかなり面白いです。そして坂田さんがつっこみまくる。とにかく拾いまくる。

 

坂田さんはこの約20分ほどの出番しかないらしく、舞台上からはけることをためらってました。床で寝てましたもん(笑)

 

片岡愛之助さんに向かって「うわ~きっかけぜりふきた~」とか「このセットがさ。あ、セットって言っちゃった」って!そんなせりふ舞台で聞いたことない!!(笑)

 

しかしコメディーシーンが盛り上がるほど、シリアスなシーンの恐怖が引き立ちます。

最後には何が真実なのか、誰が裏切っているのか、わからなくなります。

 

最後の、片岡愛之助さんと橋本良亮さんのシーンは本当に予測不可能でした。

 

サスペンスなので殺人も起こるのですが、何故か気持ちがずーーーんとならない作品となっています。コメディー要素も随所にあり、かなり笑える作品にもなっています。

 

 

地方公演もありますので、ぜひ皆さん観に行ってみてください!!

 

【公演情報】

 

『デストラップ』

 

演出・脚本:福田雄一

出演者:片岡愛之助、橋本良亮、高岡早紀、佐藤仁美、坂田聡

 

東京公演:2017年7月7日(金)~7月23日(日) 東京芸術劇場

静岡公演:7月26日(水) 静岡市民文化会館

愛知公演:8月1日(火) 刈谷市総合文化センター

兵庫公演:8月3日(木)~6日(日) 兵庫県立芸術文化センター

 

観賞日:7月22日(土)13:00公演

「僕だってヒーローになりたかった」を観劇した感想(ネタバレあり)

第16回目のレビューは『僕だってヒーローになりたかった』です。

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構成作家鈴木おさむと俳優・田中圭が6年ぶりにタッグを組んだ作品として、非常に注目されている作品です。

 

鈴木おさむさんも明言されているように本作品は田中圭のために書き下ろしたという作品。そしてタイトルが『僕だってヒーローになりたかった』・・・。どんなストーリーなのかとても気になっておりました。

 

 

田中圭演じる小中正義は、順風満帆な人生を送っていた。しかし、とある事件をきっかけに人生の転機が訪れる。そんな時、正義の前にひとりの男性が現れる。

『日本のために、社会の悪となってみないか』

愛する人のためにこの仕事を引き受けた正義は、想像もしていなかった国家の陰謀に巻き込まれていく・・・。

 

 

正義とは何か、悪とはなにか。『僕だってヒーローになりたかった』正義を演じる田中圭の、命を削るような演技に胸が苦しくなりました。

 

 

6年前、鈴木おさむさんと田中圭さんが初めてタッグを組んだ舞台、『芸人交換日記』は、交換日記を読むというスタイルでストーリーが進んでいきました。いわゆるセリフというよりかはモノローグを読んでいる感覚に近いです。

 

 

本作品も『芸人交換日記』をインスパイアしている部分が多く、『芸人交換日記』が大好きだった私は感動と同時に懐かしさも感じました。

 

セリフはモノローグをベースとして会話が途中に入ってくる作りになっており、とにかくセリフ量が尋常じゃない!!!

 

 

『芸人交換日記』も交換日記を台詞として読んでいるので、セリフ量がかなり多かったですが、本作品も負けず劣らずの量・・・。

特に田中圭さんは冒頭かなりのスピードで喋りっぱなしです(笑)

 

 

それに加えて、舞台上での移動がかなり多い。左右の動きはもちろん、階段を利用した上下の動きもあり、本作品は会話劇な分、動きを取り入れることで最後までスピード感のある演出でした。

 

 

後半、『芸人交換日記』の中でも象徴的だったセリフが正義の口から出てきました。

 

「夢をあきらめることも才能だ」

 

このセリフは『芸人交換日記』の中でも、田中圭演じる甲本が芸人という夢を諦める決心をしたときに言っています。

 

今回の作品では田中圭演じる正義が、ヒーローになるという夢を諦めたときに言ったセリフ。6年の時を経て、この言葉をまた聞くことができて、感慨深くなりました。

 

 

田中圭さんが一番好きな俳優である私は、彼が出演している作品は必ず観劇しておりますが、やはり毎回思うのは、彼の演技は非常に繊細であるということです。

今回の役、小中正義も喜怒哀楽の激しい役柄で、表情がコロコロ変わるんです。そのスピードと力加減と対応力と・・・。本当に器用な方だなぁと改めてしみじみ思いました。

 

 

田中圭と、小中正義は、似てないようで似てるのかもしれません。

 

『僕だってヒーローになりたかった』

 

 

私の中では十分ヒーローです。

 

 

 

 

【公演情報】

 

『僕だってヒーローになりたかった』

http://tristone.co.jp/bokuhi/

 

出演者:田中圭真野恵里菜松下優也手塚とおる・・・etc

 

東京公演:2017年7月6日(木)~7月23日(日)  俳優座劇場

兵庫公演:2017年7月25日(火)~7月27日(木) 兵庫県立芸術文化センター

 

観劇日:2017年7月20日(木)19:00公演

 

音楽劇「魔都夜曲」を観劇した感想(ネタバレあり)

第15回目のレビューは、cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』です。

 

 

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主演は藤木直人さん。上海に降り立つひとりの日本人、白河清隆を演じております。

 

 

時代は1930年代の上海。そこに降り立つひとりの日本人と、上海で暮らす人々が織りなすストーリー。

それぞれが成すべき思いが交錯し、とある事件を引き起こす。そして事件は思わぬ方向へ。私自身ストーリーに何度も裏切られました・・・!

 

 

そしてジャズの生演奏により、一層上質な演劇空間へと観客を誘います。

やはり生演奏は音が胸に直接響いてきますし、その場面の心情を彩る最高の装飾となります。

 

 

 

「音楽劇」ということで、どういう風にストーリーに音楽が絡んでいくのか、また、どのように演出がなされるのかとても興味がありました。

 

ミュージカルとは全く異なり、ストレートプレイの中にジャズが絶妙に絡み合い、随所でジャズライブに来たかのような感覚になります。純粋に音楽を楽しむ時間が何度もあり、上質なジャズ空間を体感しました。

 

 

 

 

また、舞台セットと転換のスピードが秀逸で、感動しました。

転換にムダがひとつもない。大きな場面転換が多かったですが、舞台の上と下、光と影を上手に利用しておりました。

 

 

 

 

そして、何度も裏切られるストーリー。でも最後は幸せな終わり方になっているので、観終わったあとはスカッとします。

 

あと、とにかく藤木さんがかっこよかったです(笑)

演じているキャラクターも、素直で人を信じる強い心を持っている役。とっても似合っていました。

 

7月29日までの公演ですが、まだチケットが残っている公演があるそうです。

かなり面白い作品だったので、行こうか迷われている方、ぜひ観に行ってください!

 

【公演情報】

www.bunkamura.co.jp

 

観賞日:2017年7月17日(月祝)13:00公演

 

「市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017~石川五右衛門 外伝~」を観劇した感想(ネタバレあり)

第14回目のレビューは、『市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017~石川五右衛門 外伝~』です。

 

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以前から、市川海老蔵さんの自主公演「ABKAI」に非常に興味があったのですが、なかなかタイミング的に行ける機会がなく、今回2、3年越しの夢が叶って観劇することができました!!!嬉しいっっっ!!!!

 

私のような歌舞伎にあまり触れたことのない世代は、歌舞伎座などの格式高い会場に足を運ぶのは結構勇気が要ります・・・。私自身、何回か銀座の歌舞伎座へ行ったことがありますが、結構緊張しました・・・。でも、今回は渋谷にあるシアターコクーンで、私も何度も観劇で訪れたことのある会場だったので、とても気軽に行くことができました。

 

 

演目は"石川五右衛門"

あまり歴史に詳しくないもので、石川五右衛門と聞いても何をしていた人なのか分からず、特に予習もしていかなかったのですが(笑)、非常にストーリーも分かりやすく、随所に笑い所も交えながら進んでいったので、約2時間の上演があっという間でした!

 

 

 

それにしても石川五右衛門ってかっこいいですねぇ~。海老蔵さんが演じてらっしゃるからかっこいいのか。。。(笑)

座り方だったり、相手を見る目力だったり、腕の位置だったり、海老蔵さんのちょっとした仕草もかっこいいんです。

 

 

出演者全員が歌舞伎役者さんではなく、普通の俳優さんや女優さんも出演されているので、そういう点においても、歌舞伎に苦手意識のある方々でも非常に観やすい作品になっています。

 

通常の歌舞伎の演目では、セリフが難しく、ストーリーについていけなくなることもしばしばあるのですが、今回は全て現代語での上演なので、とてもスッとストーリーに入り込めました。

 

 

また、演者が客席の通路を移動しステージにあがってくる演出が多く取り入れられており、客席とステージの空間的隔たりをあまり感じない演出となっていました。

 

1階席の真ん中にある通路で殺陣をするシーンもあったりと、後列のお客さんも演者を近くに感じることができるのではないでしょうか!

 

海老蔵さん演じる石川五右衛門と、彼を捕えようとする中山優馬さん演じる柳生十兵衛が、1階席後列の客席通路からステージまで目にも止まらぬ速さで駆け下りてくるシーンがあるのですが圧巻です!本当に速い!!!!素晴らしい身のこなしでした。かっこいい・・・・。

 

そして、私の観劇した公演では海老蔵さんの娘さん、れいかちゃんが出演してくれました~!ほんの一瞬の出演なのですが、とってもかわいらしかったです!

 

 

是非この機会に、歌舞伎に触れたことのない方、難しそうだと苦手意識を持っている若い世代の方々に観ていただきたいです!

 

 

【公演情報】

 

市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017~石川五右衛門 外伝~』

市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI2017

 

出演者:市川海老蔵中村壱太郎大谷廣松市川九團次片岡市蔵市川右團次
中山優馬、前野朋哉、山田純大

 

2017年6月9日(金)~6月25日(日) Bunkamuraコクーンシアター

 

 

観劇日:2017年6月17日(土)16:30公演

 

 

 

番外編~映画館で観劇②~劇団☆新感線「髑髏城の七人 (2011)」

番外編~映画館で観劇~第2弾は2011年に上演されました、劇団☆新感線「髑髏城の七人(2011)」です!

 

 

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劇団☆新感線の作品は、〈ゲキ×シネ〉として映画館で多くの作品が上映されています。

 

チケットが取れず観に行けなかった方、演劇に興味があるけど観に行ったことがない方など、"演劇"というエンターテインメントをぜひ映画館で体感してほしいです。

 

 

私は先月、IHステージアラウンド東京にて「髑髏城の七人 Season花」を観劇しました。とても感動して、2回も観に行ってしまいました・・・!!(その際の感想は第12回レビューをご参照ください)

 

 

今年3月から6月まで上演されていた「髑髏城の七人 Season花」では、主演の捨乃助役を小栗旬さんが、蘭兵衛役を山本耕史さん、天魔王を成河さんが演じておりました。

 

 

今回、映画館で鑑賞しました2011年に上演された「髑髏城の七人」では、主演の捨乃助役を小栗旬さんが、蘭兵衛役を早乙女太一さん、天魔王役を森山未来さんが演じております。

 

 

 

小栗旬さんはこの2011年の髑髏城の七人でも捨乃助を演じておられます。

 

 

 

私は2011年の公演は劇場で観劇することができず、先月初めて劇団☆新感線の舞台を観劇したので、360度回転する劇場、IHステージアラウンド東京での「髑髏城の七人」しか観たことがなく、2011年の上演の際はどのように演出がなされていたのか非常に興味深く感じました。

 

 

 

感想としましては、同じ演目なのにそれぞれのキャラクターの役柄が「髑髏城の七人 Season花」とここまで異なっているとは思わず、かなり驚きました。

 

 

 

その時その時の脚本・演出の面白さがあって、本当に観てよかったと感じています。

 

 

 

また、非常に感動したのが、早乙女太一さんの殺陣です。

 

めちゃくちゃ早い!!!かっこいい!!!

 

 

皆さんとても速い刀さばきなのですが、早乙女さん一人だけレベルが全然違うように見えました。早乙女さんが殺陣を行うシーンは、映画館で身を乗り出して食い入るように観てしまいました・・・。もうずーっと観ていたい・・・。本当に凄かった・・・。

 

 

また、舞台セットがかなり大きいにも関わらず、転換が非常にスムーズでした。ただ、場面転換が非常に多い演目なので、360度回転する劇場、IHステージアラウンド東京で上演するにはもってこいだなぁ~としみじみ思ってしまいました(笑)

 

 

そして非常に驚いたのが、八百屋舞台だという点です。

八百屋舞台とは、ステージに傾斜がついている舞台のことです。

あのアクション・殺陣を傾斜のついているステージ上で行っているとは・・・ふつうに歩いているだけでも並行感覚がおかしくなりそうですし、かなり体幹を鍛えなければあのスピードで動き回ることはできないと思います。俳優さんってすごいなぁ・・・。

 

 

 2017年3月からIHステージアラウンド東京で約1年3か月を4期に分けて上演が行われる「髑髏城の七人」は6月末から9月まで、2期目の「髑髏城の七人 Season鳥」が上演されます。

 

 Season鳥では主演の捨乃助役を阿部サダヲさん、蘭兵衛役を早乙女太一さん、天魔王役を森山未来さんが演じております。

 

 

なんと!!!2011年の髑髏城の七人と早乙女太一さん・森山未来さんの配役が一緒なのです!!!!!

 

 

おふたりの殺陣のシーンは圧巻で、本当にその場で相手を切り殺そうとしている緊迫感をスクリーンから感じました。

このふたりの演技を、実際に劇場で体感したら、この目で見たら・・・どれだけ凄いか・・・。

 

 

今のところSeason鳥を2回観劇する予定なので(2回も行くんかいっていう・・・笑)、今からわくわくしています!!!!

 

ぜひ、髑髏城の七人Season鳥を観劇されるという方は、髑髏城の七人という演目の予習としても、森山未来さんと早乙女太一さんの2011年と2017年の演じ方の違いを楽しむためにも、〈ゲキ×シネ〉で鑑賞してみてはいかがでしょうか!

 

 

〈ゲキ×シネ〉 『髑髏城の七人(2011)』

ゲキ×シネ - 「演劇×映像」の新感覚エンターテインメント

 

 

 

番外編~映画館で観劇①~シェイクスピア「間違いの喜劇」

今回は番外編として、映画館で演劇を鑑賞した作品の感想を書いていきたいと思います。

 

 

今、5月13日から6月9日まで、蜷川幸雄さんの1周忌を追悼し、全国15の劇場で『蜷川幸雄シアター』と称して、4作品が上映されています。

 

 

今回鑑賞いたしましたのは、2006年上演、シェイクスピア作・蜷川幸雄演出 彩の国シェイクスピアシリーズ『間違いの喜劇』です。

 

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私は一度だけ、蜷川さんの演出するシェイクスピア作品を劇場で観劇したことがあります。それは、藤原竜也さん主演で再演された、彩の国シェイクスピアシリーズ『ハムレット』です。

 

 

観劇したとき私は19歳でした。その時から舞台を観ることは好きでも、蜷川幸雄さんという偉大な演出家のこともあまり知らず、でも何故かこの作品は自分の目で観なければ絶対に後悔する、と感じたのです。

 

 

実際、観劇して度肝を抜かれました。観劇する前に予習として「ハムレット」を図書館で借りて読んだのですが、自分がその時想像しながら読んだ情景と全く異なる演出がステージ上で繰り広げられていたからです。

蜷川さんが天才と呼ばれる所以が、理解できたような気がしました。

 

 

それからほどなくして、蜷川さんは亡くなられました。

私は『ハムレット』しか、直接劇場に足を運んで観劇することができませんでした。

 

 

なので、今回のように映画館で蜷川演出の作品、舞台を鑑賞することができてとても嬉しいです。

 

 

この作品「間違いの喜劇」はシェイクスピア作品の喜劇として1594年以前に書かれた作品だそうです。

昔のことすぎていつ頃か想像もできませんが、ストーリーとしては後半につれて伏線が綺麗に回収されていくどたばたコメディーといいますか、でも最後はほろっと泣いてしまう、ハッピーエンドの素敵な作品でした。

 

 

双子が2組出てくる設定はあまりにも無茶な!絶対ないだろ!(笑)という感じもしますが、だからこそのこのどたばた喜劇!主演の小栗旬さんと高橋洋さんがそれぞれの双子を1人二役で演じています。

この作品が上演されていた2006年、小栗旬さんは23歳。・・・今の私と同い年です・・・。なんてこった・・・すごい・・・(笑)

 

シェイクスピアの会話は非常に難しく、かつ会話を軸に進められていくので内容を理解しながらストーリーについていくのに最初は苦労しました。しかし、喜劇なので随所にくすっと笑ってしまう演出が多々あり、動きも多く取り入れていたので、最後まで飽きずに観ることできます。

 

とても驚いたのは全てを通して、演者が客席に降りて、通路を使って移動するシーンがとても多かったことです。

私もかなりの回数、様々な舞台を観ておりますが、ここまで客席の空間を使用している演出はなかったです。

 

そのため、ステージと客席の空間としての隔てが無いような印象を受けました。演者が観客に向かって話しかけるシーンもあったりと、私たちもストーリーのなかの一部のような感覚になります。

 

そして、演者がすべて男性で構成されている点は非常に面白く感じました。

女性の役も男性キャストが演じており、外連味(けれんみ)をなくす演出だそう。

なるほど・・・。ごまかしを無くす、ということ。よりシェイクスピアの生きた時代に近づけようとした演出方法ということですね。

 

また、エンドロールのキャストの名前のなかに小栗旬さん演じる双子の兄として、小栗了さんの文字が。

まさかと思いましたが、小栗了さんは小栗旬さんの実のお兄さん。実の兄が双子の兄として出演されていたのは驚きでした!背丈も同じくらいで、雰囲気似てると思ったんだよなぁ~。

 

 

 

 

シェイクスピアの作品はやはり難しいですが、見ごたえたあってやっぱり面白いです。そして、蜷川さんのシェイクスピア作品の解釈は、観ていてわくわくさせてくれます。

 

 

本作品は5月27日~6月2日までの期間限定で上映されております。

6月3日~6月9日最終日までは彩の国シェイクスピアシリーズ『ヴェニスの商人』が上映されます。

 

そちらも観に行こうと思っております!

 

全国15の映画館と少ないですが、近くに上映映画館のある方はこの機会に蜷川シェイクスピア作品に触れてみてはいかがでしょうか!

 

 

 

一周忌追悼企画『蜷川シアター』

 

上映期間:2017年5月13日(土)~6月3日(日)

 

第1弾:『ジュリアス・シーザー

第2弾:『身毒丸

第3弾:『間違いの喜劇』

第4弾:『ヴェニスの商人

 

上映映画館:

【関東】
新宿バルト9〕〔109 シネマズ二子玉川〕〔109 シネマズ川崎〕〔109 シネマズ湘南〕〔MOVIX さいたま〕
【近畿】
なんばパークスシネマ〕〔109 シネマズ大阪エキスポシティ〕〔T・ジョイ京都〕〔109 シネマズHAT神戸
【愛知】
〔109 シネマズ名古屋〕
【北海道】
札幌シネマフロンティア
【福岡】
〔T・ジョイ博多〕
【宮城】
〔109 シネマズ富谷〕
【広島】
〔109 シネマズ広島〕
【新潟】
〔T・ジョイ長岡〕

 

 

「Little Voice-リトル・ヴォイス-」を観劇した感想(ネタバレあり)

第13回目のレビューは『Little Voice-リトル・ヴォイス-』です。

 

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本作品は、大原櫻子さん初主演舞台として注目されています。

 

 

元々、櫻子ちゃんの歌声が大好きでライブにも行ったことがあります。

そんな櫻子ちゃんが、歌声を存分に披露する舞台の主演と知り、行かないわけにはいきません!

 

 

櫻子ちゃんが演じる少女リトル・ヴォイスは口数の少ない、あまり感情を見せない女の子です。そのため、歌以外のセリフがほぼなく、しぐさや表情でストーリーを進めていきます。

 

随所で音楽が流れ、その音楽に合わせ、初めて彼女が歌ったとき、あまりの上手さに鳥肌が立ちました。一瞬で空気が変わったのが分かります。

 

昔の洋楽をメインに歌い上げているのですが、いつもの櫻子ちゃんとは異なりそれぞれ曲に合わせて声色を変えて歌っています。

 

中盤、リトル・ヴォイスがクラブの劇場のステージに立ち、歌声を披露するシーンは圧巻です!!!リトル・ヴォイスのなかに眠っていた歌姫としての才能が開花した瞬間です。

そして、舞台を観に来ていた私たち観客は、いつの間にかリトル・ヴォイスのステージを観に来たクラブのお客になっています。とても面白い感覚になりました。

 

 

 

また、酒と男におぼれ、リトル・ヴォイスに強く当たる母親を安蘭けいさんが演じています。

とにかくパワフルな役柄でセリフの量が尋常じゃない!そして喜怒哀楽が激しい!

とても大変な役だと思いますが、安蘭けいさんは非常に丁寧に力強く演じておりました。

 

 

また、舞台装置は回転式のステージを使用しており、回転することでリトル・ヴォイスの家とクラブのステージを暗転中に転換していました。

クラブのステージでは左右にバンドもおり、生演奏でのステージは音に迫力と臨場感が生まれ、上質な音楽ライブに来ているような感覚になります。

 

 

大原櫻子の歌は力強く、圧巻のステージです!!!一人の少女が歌を通して心を開き、新たな人生の扉を開く、心打たれる素晴らしいストーリーです。

 

公演期間は約2週間と短いですが、地方公演があります。ぜひ観に行ってみてください!!!

 

【公演情報】

 

『Little Voice-リトル・ヴォイス-』

 

 

 

出演者:大原櫻子安蘭けい山本亮介、池谷のぶえ、鳥山昌克、高橋和也

 

 

 

 

東京公演:2017年5月15日(月)~5月28日(日) 天王洲 銀河劇場

 

富山公演:2017年6月3日(土)~6月4日(日) 富山県民会館 大ホール

 

北九州公演:2017年6月24日(土) 北九州ソレイユホール

 

 

 

 

観劇日:2017年5月24日(水)14:00公演