若者による若者のための観劇レビュー

23歳が、23歳なりの視点で、同年代の若者に舞台の素晴らしさを、鑑賞した舞台のレビューを通して伝えていきたいブログです

『百鬼オペラ 羅生門』を観劇した感想(ネタバレあり)

第20回目のレビューは、柄本祐・満島ひかり吉沢亮らが出演する、Bunkamuraシアターコクーン『百鬼オペラ 羅生門』です。

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本作は、芥川龍之介の代表作「羅生門」や「蜘蛛の糸」「藪の中」「鼻」を「羅生門」の主人公、"下人"の人生と絡ませ、ひとつのストーリーとして描き出した作品です。

 

芥川龍之介の作品をオペラに乗せて、というのはどういうアプローチの作品なんだろう、と自分の中でイメージできず、観劇前までかなり不安でした。

 

 

そのため観劇前に劇中で使用される芥川作品4作品を読んでから臨んだのですが、かなり功を奏しました。これから観劇する予定の方は、あらかじめ本作で使用される芥川作品を読んでいくことをおすすめします!

 

 

ステージ上には丸みを帯びた木枠。その木枠の向こう側で繰り広げられる芥川龍之介の世界。木枠が絵本の縁のようで、まるでからくり絵本を見ているような気分になりました。ステージ上で絵本の登場人物がストーリーを進めているような感覚。

 

 

全体的な色味や小道具、セットの全てが何故か懐かしい気持ちにさせてくれるのです。ふと思ったのですがNHKの"みんなの歌"のオープニングみたいだな、と。ほっこりする世界観でした。

 

 

羅生門に登場する下人が歩む"夢の中"を軸に、いくつもの芥川作品が絡み合ってストーリー進んでいきます。

次から次へといくつもの作品が継ぎ目なく進んでいくので、どこからが下人の"夢の中"でどこからが"現実の話"なのかが分からなくなりそうでした。

全体を通して、演者が空中に浮遊する演出が多々取り入れられており、それらのシーンでは非現実的な印象を持ちました。

 

 

 "下人"を演じられたのが柄本祐さん。

やはり下人を軸にストーリーが進んでいくため、ほぼ出ずっぱり状態。なおかつ下人の夢の中で繰り広げられるストーリーの人物も演じるため、一度舞台袖に下がったと思いきやすぐ別の人物として登場するという、かなりハードな役柄を演じられておりました。

 

 

下人の夢の中に登場する、"女"を演じられたのが満島ひかりさん。

劇中、歌を歌うシーンがあるのですが、満島さんは最近歌手としても活躍されておりますし、綺麗な透き通った声が会場中に響き渡っていました。

 

「藪の中」にて殺されてしまう夫の役は吉沢亮さんが演じられておりました。吉沢さんは今人気急上昇中の若手俳優ですが、ただ、かっこいいだけではない。かなり演技派であることをこの舞台で証明したのではないでしょうか。

途中、吉沢さんの15分弱程ある独白のシーンがありました。ひとつひとつの言葉に感情を乗せて、身を削るようにして話すその姿に、とても心揺さぶられたことを覚えています。

 

 

 

かなり抽象的で、なおかつ高尚な作品ではありますが、素晴らしいものを見せていただいた、そんな気持ちになりました。

 

皆様もぜひ見に行ってみてください!

 

 

【公演情報】

 

 

『百鬼オペラ 羅生門

 

 

出演:柄本 佑、満島ひかり、吉沢 亮、田口浩正小松和重銀粉蝶・・・etc

 

 

 

東京公演:2017年9月8日(金)~9月25日(月)  Bunkamuraシアターコクーン

 

 兵庫公演:2017年10月6日(金)~10月9日 (月)  兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

 

静岡公演:2017年10月14日(土)~10月15日(日)  富士市文化会館ロゼシアター大ホール

 

名古屋公演:2017年10月22日(日)  愛知県芸術劇場大ホール

 

 

観劇日:2017年9月17日(日)17:30公演

 

ミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』を観劇した感想(ネタバレあり)

第19回目のレビューは、小栗旬主演ミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』です!

 

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本作品は、小栗旬の初ミュージカル作品として公演前から非常に注目されておりました!

 

そしてこの作品の演出を手掛けているのが福田雄一さん。

福田さんと小栗旬さんといえば、映画『銀魂』でもタッグを組んでいますよね。

 

 

 

てことはこのミュージカル、、、面白くないわけがないじゃないですか!!!笑

 

 

 

そして、福田さんの作品にはすべて出演すると公言しているムロツヨシさん。

福田さんが監督されたドラマ『スーパーサラリーマン佐江内氏』で"ウィケ杉"の好演が目立つ賀来賢人さん。

 

面白いに決まってるじゃないですか!!!

 

 

幕が開いてから幕が閉じるまで、会場は笑い声で満ち溢れていました。

 

 

始まってからずーと面白い!

福田さん演出の舞台は何作品か観劇しておりますが、ミュージカルでこそ本領を最大限発揮できる方だなぁと感じました。

 

 

物語は、フランケンシュタインが亡くなる場面から始まります。

実験によって怪物を生み出し、トランシルバニア町の人々を不安にさせ続けてきたフランケンシュタインが亡くなったことで人々は喜びを分かち合った。

そんななか、町の警部(ムロツヨシ:1役目)が人々に言った、『安心してはならない、彼の子孫がこの地球上にいる限り』と。

 

そのころ、フランケンシュタインの孫、フレデリック小栗旬)はニューヨークで脳科学の教授をしていた。その彼に、祖父が亡くなったとの知らせが届く。祖父の財産を受け継がなければならないことを知り、彼はトランシルバニア町へしぶしぶ行くことに。

 

フレデリックは祖父の実験など微塵も興味がなかった。しかし、城のなかにいるうちに自分も祖父と同じように実験をしてみたいという衝動にかられてしまう。

そして、実験によりモンスターを生み出してしまい、人々を巻き込んだ大騒動が起こってしまう・・・!

 

 

本作品を観劇して、

小栗旬が歌って踊る・・・それだけでも、貴重な瞬間を目にしているなぁ~~~と心がわくわくしてしまいました!

 

もちろんミュージカルですからセリフのシーンより歌っているシーンが多い。小栗さんも数々のシーンでダンスを披露しており、今までこんな小栗さんを観たことがないのでかなり新鮮でした!

 

また、町に来た途端、町の人々に翻弄されて、てんやわんやでひたすら困惑している小栗さんの演技がとっても繊細で印象的でした。振り回される役って受け手なので、振り回す方よりも逆にエネルギーが必要だと思います。

 小栗さん、とにかく器用ですしパワフルだなぁと!

 

 

あと、小栗さん、ステッキダンスを披露しているんです。

シルクハットに燕尾服、片手にステッキを持って軽やかにステップを踏んでいる小栗旬はめちゃくちゃかっこよかった!!!

 福田さん、ありがとう。って感じです。(笑)

 

 

 

そして驚くべきは、福田さんならではのムロツヨシの使い方!

ほぼずーっと出ずっぱり!一人で6役ほど演じ分けながら、舞台からハケたと思ったらすぐまた別の役で登場!!!まさかこんなに様々なシーンで出演されているとは知らず、毎回出てくるたびに笑ってしまいました。

 

 

 そして、ムロさんが盲目の老人(6役目??)を演じている際、ソロで歌うシーンがあるのですが、

 

まさかの!!!口パク!!!!!ミュージカル史上初と思われる口パク!!!(笑)

 

ムロさんにしてはキレイな声だなぁ~とは思ってましたけど、裏でアンサンブルメンバーが歌っているとは思わず、驚かされました!

今日は千秋楽前公演でしたが、『明日の千秋楽は全部自分で歌い切りますっっ!!』ってムロさんが言っておりました!明日の千秋楽が楽しみですね~!

 

 

そして驚いたのが舞台セットです。

かなり大掛かりなセットの転換が何度もあり、最初から最後まで新鮮な感覚で見続けることができました。転換のスピードもかなり速く、観ていて爽快でした!

 

 

そしてまた、福田演出舞台の楽しみのひとつに"アドリブ"があります。

ムロさんを筆頭に賀来さん、小栗さんとアドリブが飛びまくる!!!

いや、福田さんの脚本なので、もはやアドリブに聞こえるセリフなのかもしれないですが・・・!だとしても、小栗旬の100%の力での「デスノートのときの藤原竜也」のモノマネが見れるとは思いませんでした・・・!本当に100%でした・・・。笑いが止まりませんでした(笑)

 

 

コメディー作品なので、最後もハッピーな終わり方です!

笑って笑って笑いまくって何だかすっきりします!!

様々なジャンルの舞台を観劇しますが、やっぱりコメディー作品は幸せの感情しか生まれないので、ぜひ観に行ってみてください!!

 

【公演情報】

 

『ヤングフランケンシュタイン

 

 

 出演:小栗旬、滝本美織、ムロツヨシ賀来賢人保坂知寿、吉田メタル、宮川浩、瀬奈じゅん・・・etc

 

 

公演日:東京公演 2017年8月11日(金)~9月4日(日) 東京国際フォーラム ホールC

    大阪公演 2017年9月7日(木)~9月10日(日) オリックス劇場

 

 

観劇日:2017年9月3日(土)18:00公演

 

 

『髑髏城の七人 season鳥』を観劇した感想(ネタバレあり)

第18回目のレビューは、IHIステージアラウンドこけら落とし公演第二弾、劇団☆新感線『髑髏城の七人 season鳥』です!

 

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客席回転型劇場「IHIステージアラウンド」のこけら落とし公演として、1年3か月にわたるロング公演を行う劇団☆新感線『髑髏城の七人』。

 

その第二シーズンとして公演中の"season鳥"は、前シーズンの"season花"と比べてキャラクターや演出を大幅に刷新しており、全く別の"髑髏城の七人"となっておりました!

 

 

※「髑髏城の七人 season花」は第12回レビューに掲載

「髑髏城の七人 Season花」を観劇した感想(ネタバレあり) - 若者による若者のための観劇レビュー

 

 

主人公、捨乃助を演じているのは阿部サダヲさん。

前シーズン"season花"では小栗旬さんが演じており、着流しで遊び人感が強く打ち出されたキャラクターだったのですが、今シーズンの捨乃助は全く違うのです!

遊び人要素は一切なし。阿部サダヲ捨乃助は"忍者" "草の者"というイメージで、天魔王への復讐心に燃えているというキャラクターアプローチになっておりました。

そのため衣装も着物ではなく、忍者のような黒い衣装を全身にまとい、武器は火薬を使った爆弾。そしてなんと刀は逆手持ち。season花とは全く違う捨乃助がそこに存在しておりました!

 

もうとにかく阿部サダヲ捨乃助の逆手持ちの殺陣がかなりかっこよかった!!!しかし、逆手持ちでの殺陣は、通常の殺陣より運動量が多いそうで・・・。歴代の捨乃助を演じられた役者さんの中でも阿部サダヲさんは最年長。

にしてもあの運動量をこなし、天魔王演じる森山未来さんに引けを取らないあの立ち回り。本当にかっこよかった☆

 

このレビュー書いてて思ったんですけど、自分、思ってた以上に阿部サダヲさん好きみたいです(笑)

 

 

そして今作は"season花"に比べて、歌や踊りの要素をふんだんに盛り込んだ、派手な演出アプローチが特徴的でした。

 

無界屋では松雪泰子さん演じる極楽太夫が歌って遊女たちが踊り、そしてなんと捨乃助までもあんな姿で!!!(笑)

 

また、髑髏城でのシーンでは、天魔王が歌って蘭兵衛に過去の記憶を呼び起こさせ、亡き君主の夢を共に叶えようと口説きます。

 

 

今作のダンスの振り付けを担当されたのが、星野源さんの「恋」ダンスを手掛けたMIKIKOさん。"season鳥"公演事前特番でのインタビューで「踊りと殺陣の境目が分からないように魅せられたら面白い」とおっしゃっていて、どう融合するのかなぁと私自身とてもわくわくしていた部分でもありました。

 

 

天魔王が蘭兵衛を口説くシーンで、歌とダンスで蘭兵衛の気持ちの揺れや天魔王の正義や思惑が表現され、随所で天魔王と蘭兵衛の壮絶な立ち回りが演じられるのです。

あ~そういうことか~と!踊りと殺陣が絶妙に融合されていると感じましたし、違和感なく見れることにも驚きました。

 

 

また、全体を通して感じたのは、セリフのスピードがかなり早い!おそらく、歌や踊りで"season花"よりショーアップさせたことで時間的配分を考慮し、あの早さのセリフ回しになったんだろうなぁと。説明セリフも多々あるので、長台詞も非常に多い今作。みなさんかなり早かったですが、特に阿部サダヲさんのセリフのスピード!そのスピードにあの熱量の感情が乗ると、とんでもない言葉の迫力がありました。

本当に「凄い」の一言に尽きます。

 

 

そして"season花"との比較を楽しみにしていたポイントのひとつである舞台セット。

屋内のシーン、例えば無界屋や髑髏城内のシーンは"season花"とは大幅に変わっており、一方、屋外のシーンは引き続き同じセットを使用している印象でした。

 

同じセットといっても、小道具がかなり変わっていたり、脚本も変わっているので、かなり新鮮に観ることができます。贋鉄斎の刀研ぎマシーン、かなり度肝抜かれます(笑)

 

 

 

そして!忘れてはいけないのが、天魔王演じる森山未来さんと、蘭兵衛演じる早乙女太一さんです!このお2人は2011年に上演された髑髏城の七人でも同じ役を演じられています。

 

同じ役といってもキャラクターの描かれ方が違っており、かなり違うなぁと感じたのが天魔王。彼は、今作では外国かぶれした、織田信長の意志を継ぐにはちょっと頼りないような?そんな描かれ方をしているように感じました。

そして、ふたりの立ち回りは圧巻で、今まで観た殺陣のなかで一番早くてかっこいい!早乙女さんの身のこなし、刀のスピードには息をするのを忘れてしまいました。

生で観ることができて、本当に良かったと誰にでも自慢できるレベルです(笑)

 

 

この髑髏城の七人season鳥は9月1日で千秋楽を迎えますが、 

9月15日から上演される次の"season風"は、捨乃助と天魔王を松山ケンイチさん、蘭兵衛を向井理さんが演じられます。

なんといっても捨乃助と天魔王の二役を松山さんが演じられるという脚本!

かなり楽しみです!

 

そして"season月"の情報も先日解禁されました。

まだまだ髑髏城の七人の旅は続きます。私も最後まで見届けたいと思います!

 

 

 

 

【公演情報】

『ONWARD presents 劇団☆新感線 髑髏城の七人 season鳥』

 

出演:阿部サダヲ森山未来早乙女太一松雪泰子、栗根まこと、福田転球少路勇介、清水葉月、梶原善池田成志・・・etc

 

 

 

公演日:2017/6/27(火)~2017/9/1(金)  IHIステージアラウンド東京

 

 

観劇日:2017年8月19日(土)13:00公演

 

 

「デストラップ」を観劇した感想(ネタバレあり)

第17回目のレビューは、サスペンス×コメディー「デストラップ」です。

 

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本作品は、ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズや実写版「銀魂」を手掛けた福田雄一監督が脚本・演出をされていることで注目されています。

 

 

サスペンス色が強い戯曲に、福田さんがどのような"笑い"の要素を入れ込んでくるのか、かなり注目しておりました。

 

 

主人公、売れない劇作家シドニー・ブルーフ(片岡愛之助)のもとに届いた一冊の脚本「デストラップ」。これはシドニーの教え子クリスフォード・アンダーソン(橋本良亮)の処女作で、シドニーに添削を求め、送ってきたものだった。

この作品の質の高さにシドニーはクリスフォードを殺害し、作品を奪う計画を立てる。しかし、事態は思わぬ方向へ・・・!

 

 

裏切りに次ぐ裏切り。どんでん返しが何度も起こり、予測不可能な展開へ。

 

 

舞台転換が一回もない、ワンシチュエーションの密室劇。

そこで濃密な会話劇が繰り広げられます。

 

 

そして第1幕の終わりで衝撃のシーンが。「え、うしょでしょ!?」「どういうこと!?」

頭の上にクエスチョンマークが出たまま第2幕に入ります。

そして、クリスチャードが作り上げた「デストラップ」を観劇しているのか、それとも彼らの生き様を観ているのか、ストーリーが進むにつれて混乱してくるのです。

「デストラップ」がこの作品ではふたつのものを表わしているというように思いました。

 

サスペンス要素が強いですが、随所で福田流の笑いが入ります。

その"笑い"の部分を大いに担っているのが、佐藤仁美さんと坂田聡さんです。

 

ふたりともアドリブの量がすごい!!自由度が高すぎます(笑)

福田さんが演出されているので、いつ笑いが来るか!とわくわくしていたので、彼らがステージ上でぶっ飛ばしているとき、観客も大いに笑いまくっていました。

坂田さんは弁護士役としてシドニーの家に来るのですが、来た瞬間から面白い。橋本くん(クリスフォード)がボケ倒すんです。涼しい顔でボケまくる、そのギャップがかなり面白いです。そして坂田さんがつっこみまくる。とにかく拾いまくる。

 

坂田さんはこの約20分ほどの出番しかないらしく、舞台上からはけることをためらってました。床で寝てましたもん(笑)

 

片岡愛之助さんに向かって「うわ~きっかけぜりふきた~」とか「このセットがさ。あ、セットって言っちゃった」って!そんなせりふ舞台で聞いたことない!!(笑)

 

しかしコメディーシーンが盛り上がるほど、シリアスなシーンの恐怖が引き立ちます。

最後には何が真実なのか、誰が裏切っているのか、わからなくなります。

 

最後の、片岡愛之助さんと橋本良亮さんのシーンは本当に予測不可能でした。

 

サスペンスなので殺人も起こるのですが、何故か気持ちがずーーーんとならない作品となっています。コメディー要素も随所にあり、かなり笑える作品にもなっています。

 

 

地方公演もありますので、ぜひ皆さん観に行ってみてください!!

 

【公演情報】

 

『デストラップ』

 

演出・脚本:福田雄一

出演者:片岡愛之助、橋本良亮、高岡早紀、佐藤仁美、坂田聡

 

東京公演:2017年7月7日(金)~7月23日(日) 東京芸術劇場

静岡公演:7月26日(水) 静岡市民文化会館

愛知公演:8月1日(火) 刈谷市総合文化センター

兵庫公演:8月3日(木)~6日(日) 兵庫県立芸術文化センター

 

観賞日:7月22日(土)13:00公演

「僕だってヒーローになりたかった」を観劇した感想(ネタバレあり)

第16回目のレビューは『僕だってヒーローになりたかった』です。

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構成作家鈴木おさむと俳優・田中圭が6年ぶりにタッグを組んだ作品として、非常に注目されている作品です。

 

鈴木おさむさんも明言されているように本作品は田中圭のために書き下ろしたという作品。そしてタイトルが『僕だってヒーローになりたかった』・・・。どんなストーリーなのかとても気になっておりました。

 

 

田中圭演じる小中正義は、順風満帆な人生を送っていた。しかし、とある事件をきっかけに人生の転機が訪れる。そんな時、正義の前にひとりの男性が現れる。

『日本のために、社会の悪となってみないか』

愛する人のためにこの仕事を引き受けた正義は、想像もしていなかった国家の陰謀に巻き込まれていく・・・。

 

 

正義とは何か、悪とはなにか。『僕だってヒーローになりたかった』正義を演じる田中圭の、命を削るような演技に胸が苦しくなりました。

 

 

6年前、鈴木おさむさんと田中圭さんが初めてタッグを組んだ舞台、『芸人交換日記』は、交換日記を読むというスタイルでストーリーが進んでいきました。いわゆるセリフというよりかはモノローグを読んでいる感覚に近いです。

 

 

本作品も『芸人交換日記』をインスパイアしている部分が多く、『芸人交換日記』が大好きだった私は感動と同時に懐かしさも感じました。

 

セリフはモノローグをベースとして会話が途中に入ってくる作りになっており、とにかくセリフ量が尋常じゃない!!!

 

 

『芸人交換日記』も交換日記を台詞として読んでいるので、セリフ量がかなり多かったですが、本作品も負けず劣らずの量・・・。

特に田中圭さんは冒頭かなりのスピードで喋りっぱなしです(笑)

 

 

それに加えて、舞台上での移動がかなり多い。左右の動きはもちろん、階段を利用した上下の動きもあり、本作品は会話劇な分、動きを取り入れることで最後までスピード感のある演出でした。

 

 

後半、『芸人交換日記』の中でも象徴的だったセリフが正義の口から出てきました。

 

「夢をあきらめることも才能だ」

 

このセリフは『芸人交換日記』の中でも、田中圭演じる甲本が芸人という夢を諦める決心をしたときに言っています。

 

今回の作品では田中圭演じる正義が、ヒーローになるという夢を諦めたときに言ったセリフ。6年の時を経て、この言葉をまた聞くことができて、感慨深くなりました。

 

 

田中圭さんが一番好きな俳優である私は、彼が出演している作品は必ず観劇しておりますが、やはり毎回思うのは、彼の演技は非常に繊細であるということです。

今回の役、小中正義も喜怒哀楽の激しい役柄で、表情がコロコロ変わるんです。そのスピードと力加減と対応力と・・・。本当に器用な方だなぁと改めてしみじみ思いました。

 

 

田中圭と、小中正義は、似てないようで似てるのかもしれません。

 

『僕だってヒーローになりたかった』

 

 

私の中では十分ヒーローです。

 

 

 

 

【公演情報】

 

『僕だってヒーローになりたかった』

http://tristone.co.jp/bokuhi/

 

出演者:田中圭真野恵里菜松下優也手塚とおる・・・etc

 

東京公演:2017年7月6日(木)~7月23日(日)  俳優座劇場

兵庫公演:2017年7月25日(火)~7月27日(木) 兵庫県立芸術文化センター

 

観劇日:2017年7月20日(木)19:00公演

 

音楽劇「魔都夜曲」を観劇した感想(ネタバレあり)

第15回目のレビューは、cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』です。

 

 

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主演は藤木直人さん。上海に降り立つひとりの日本人、白河清隆を演じております。

 

 

時代は1930年代の上海。そこに降り立つひとりの日本人と、上海で暮らす人々が織りなすストーリー。

それぞれが成すべき思いが交錯し、とある事件を引き起こす。そして事件は思わぬ方向へ。私自身ストーリーに何度も裏切られました・・・!

 

 

そしてジャズの生演奏により、一層上質な演劇空間へと観客を誘います。

やはり生演奏は音が胸に直接響いてきますし、その場面の心情を彩る最高の装飾となります。

 

 

 

「音楽劇」ということで、どういう風にストーリーに音楽が絡んでいくのか、また、どのように演出がなされるのかとても興味がありました。

 

ミュージカルとは全く異なり、ストレートプレイの中にジャズが絶妙に絡み合い、随所でジャズライブに来たかのような感覚になります。純粋に音楽を楽しむ時間が何度もあり、上質なジャズ空間を体感しました。

 

 

 

 

また、舞台セットと転換のスピードが秀逸で、感動しました。

転換にムダがひとつもない。大きな場面転換が多かったですが、舞台の上と下、光と影を上手に利用しておりました。

 

 

 

 

そして、何度も裏切られるストーリー。でも最後は幸せな終わり方になっているので、観終わったあとはスカッとします。

 

あと、とにかく藤木さんがかっこよかったです(笑)

演じているキャラクターも、素直で人を信じる強い心を持っている役。とっても似合っていました。

 

7月29日までの公演ですが、まだチケットが残っている公演があるそうです。

かなり面白い作品だったので、行こうか迷われている方、ぜひ観に行ってください!

 

【公演情報】

www.bunkamura.co.jp

 

観賞日:2017年7月17日(月祝)13:00公演

 

「市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017~石川五右衛門 外伝~」を観劇した感想(ネタバレあり)

第14回目のレビューは、『市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017~石川五右衛門 外伝~』です。

 

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以前から、市川海老蔵さんの自主公演「ABKAI」に非常に興味があったのですが、なかなかタイミング的に行ける機会がなく、今回2、3年越しの夢が叶って観劇することができました!!!嬉しいっっっ!!!!

 

私のような歌舞伎にあまり触れたことのない世代は、歌舞伎座などの格式高い会場に足を運ぶのは結構勇気が要ります・・・。私自身、何回か銀座の歌舞伎座へ行ったことがありますが、結構緊張しました・・・。でも、今回は渋谷にあるシアターコクーンで、私も何度も観劇で訪れたことのある会場だったので、とても気軽に行くことができました。

 

 

演目は"石川五右衛門"

あまり歴史に詳しくないもので、石川五右衛門と聞いても何をしていた人なのか分からず、特に予習もしていかなかったのですが(笑)、非常にストーリーも分かりやすく、随所に笑い所も交えながら進んでいったので、約2時間の上演があっという間でした!

 

 

 

それにしても石川五右衛門ってかっこいいですねぇ~。海老蔵さんが演じてらっしゃるからかっこいいのか。。。(笑)

座り方だったり、相手を見る目力だったり、腕の位置だったり、海老蔵さんのちょっとした仕草もかっこいいんです。

 

 

出演者全員が歌舞伎役者さんではなく、普通の俳優さんや女優さんも出演されているので、そういう点においても、歌舞伎に苦手意識のある方々でも非常に観やすい作品になっています。

 

通常の歌舞伎の演目では、セリフが難しく、ストーリーについていけなくなることもしばしばあるのですが、今回は全て現代語での上演なので、とてもスッとストーリーに入り込めました。

 

 

また、演者が客席の通路を移動しステージにあがってくる演出が多く取り入れられており、客席とステージの空間的隔たりをあまり感じない演出となっていました。

 

1階席の真ん中にある通路で殺陣をするシーンもあったりと、後列のお客さんも演者を近くに感じることができるのではないでしょうか!

 

海老蔵さん演じる石川五右衛門と、彼を捕えようとする中山優馬さん演じる柳生十兵衛が、1階席後列の客席通路からステージまで目にも止まらぬ速さで駆け下りてくるシーンがあるのですが圧巻です!本当に速い!!!!素晴らしい身のこなしでした。かっこいい・・・・。

 

そして、私の観劇した公演では海老蔵さんの娘さん、れいかちゃんが出演してくれました~!ほんの一瞬の出演なのですが、とってもかわいらしかったです!

 

 

是非この機会に、歌舞伎に触れたことのない方、難しそうだと苦手意識を持っている若い世代の方々に観ていただきたいです!

 

 

【公演情報】

 

市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI 2017~石川五右衛門 外伝~』

市川海老蔵 第四回自主公演 ABKAI2017

 

出演者:市川海老蔵中村壱太郎大谷廣松市川九團次片岡市蔵市川右團次
中山優馬、前野朋哉、山田純大

 

2017年6月9日(金)~6月25日(日) Bunkamuraコクーンシアター

 

 

観劇日:2017年6月17日(土)16:30公演